看護学生向け インターネットのセキュリティーを考える
インターネットを利用する上で、いくつか気をつけた方がいいことがあります。ネットはとても便利ですが、仮想と現実のはざまで危うい面があるのも事実です。インターネットを使えばなんでもできるような、メリットだけが強調されがちですが、深い影の部分があることも理解しておかないと危険です。
1.複数のメールアドレスを使い分ける
まず、メールアドレス、特にプロバイダから発行してもらったアドレスは、大切に使いましょう。
どこかのホームページの掲示板にアドレスを書き込んだり、企業サイトのアンケートに安易に答えるのは考え物です。そんなことをしていると、またたく間に山のようなジャンクメールが届くようになってしまいます。
かといってアドレスを守るのに神経質になりすぎると、インターネットのせっかくの魅力を楽しめないまま終わってしまうことになりかねません。
そこで、いくかのメールアドレスを使い分けるという方法をお奨めします。たとえば、ふだん使っているアドレスは親しい人だけの教えて、掲示板や初対面の人とのやりとりにつかうアドレスは専用に別に作っておく、という方法です。もし公開用アドレスを巡ってトラブルが発生した場合、公開アドレスは捨てるだけで、親しい友人たちとのやりとりはそのまま継続できる、というわけです。
●無料のウェブメールを利用する
でも、プロバイダがくれたアドレスはひとつだけで、もうひとつ作ると余分にお金がかかるよなぁ…。そんなときのために便利なのが、ネット上にたくさんある無料でメールアドレスを発行してくれるサービス。マイクロソフトが運営する Hotmail などが有名です。
なんでアドレスを無料でくれるのかというと、ちょっとした裏があって、このサービスを使って送信するメールの最後に数行の短い広告メッセージが載るんです。それほど邪魔くさいものでもないので、まあ、ごく普通に使えると思ってくれてけっこうです。
ただしこれはウェブメールと言って、ブラウザ(インターネットエクスプローラーなど)上で読み書きするタイプのメールサービスです。読むときも書くときも常にネット接続した状態じゃないとできません。つまり、ふだんは電話代節約のために、送受信のときだけネット接続して、読み書きはオフラインで行なっている人には、ちょっとやっかいかも知れません。
しかし、反対にこのウェブメールは、設定が端末側のメールソフトに依らないために、友達の家のパソコンだろうが、漫画喫茶だろうが、どこからでもメールの読み書きができるメリットがあります。旅行中などもインターネットカフェなどがあれば、自由にメールが使えるわけです。特にHotmailの場合は、画面表示を英語モードに切り替えられますから、海外旅行中でもスムーズにメールの送受信ができるのは大きな強みです。(もっともグローバルIMEというのがインストールされてないと、日本語での読み書きはできませんが…。後でもうちょっと詳しく書きます)
似たような無料でアドレスを取得できるメールサービスはたくさんあるんですが、私の知っているかぎりでは Hotmail がいちばん使い勝手がいいように思います。Windowsパソコンに標準て登載されている Outlook Express というメールソフトを使うと、ウェブメールなのに、ふつうのメールのように送受信を行えるようになりますし、POPアカウントの読み出しといって、プロバイダ契約時に作ったメールボックスの内容を読み出す機能もあります。長期旅行中にメールを読みたいときに便利です。
あとなによりの強みは、たくさんの言語表示に対応していること。これはふつうに使っているひとにはあまり関係ないのですが、長期で海外に行くときに便利です。たとえば日本のウェブメールサービスを使うと、メールを送受信するための画面がすべて日本語表示になっているから、外国のパソコンだと文字化けしてしまってなにが書いてあるんだかわからなくなってしまいます。しかし Hotmail の場合は、日本語、英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語など複数の言語版に画面を切り換えることができます。メール本文自体は、その国の言語もしくは英語で行なわなければなりませんが、インターフェイスがきちんと確認できる分、安心感があります。
下記のサイトから、Hotmail のアカウントを取得できます。そのとき、住所・氏名とかいろいろ書込むようになっていますが、デタラメで構いません。世界に名だたるマイクロソフトのサービスですからヘンに悪用されることはないとは思いますが、必要以上に個人情報をバラまく必要はありませんから。
= Hotmail = |
●転送メールを利用する
複数のメールアドレスを使い分けるもうひとつの方法として、「転送メール」というサービスがあります。
前述のhotmailを含めて複数のメールアドレスを取得すると、ネットに接続するたびに違うメールボックスに新着確認をしなくちゃいけなくて、あまり数が多くなってくると面倒になってきます
そんなとき転送アドレスだったら、メールボックスを新しく作るわけではなく、いま持っているメールボックス(アドレス)にメールを転送してくれるので、新着の確認自体は一回で済むことになります。自分のメールソフトの設定を変更することなく、複数の受信用メールアドレスを使い分けることができます。送信するときは大元のアドレスからになってしまうのですが、擬似的に身元を隠すには便利な方法です。
たとえば皆さんのなかで、大学で作ってくれたメールアドレスを使っている人はいませんか? 最近のほとんど大学では学生全員にアカウントを発行していると聞きます。今は便利に使えているかも知れませんが、大学を卒業してしまったらどうなるんでしょう? ふつうは卒業と同時に抹消されてしまいます。同じことはプロバイダを乗り換えた場合にも言えます。
そんなとき、ふだんから転送メールを公開用としてみんなに知らせておけば、卒業後も転送先の設定を変更するだけで引き続きメール送受信ができるというわけです。
無料で転送メールを作れるサービスもたくさんあるんですが、有名どころでは Anet とかがあるんですが、これは無料の代償として、受信するメールの末尾に数行の広告が付加されます。また他の転送サービスでは1日数通のダイレクトメールが届くようになるというところもあります。その広告収入で成り立っているサービスなんです仕方がないのですが、私はそれが嫌でこのサービスを使っていません。
私が愛用している転送サービスは Geocities (Japan)という会社のサービスです。ジャンクメールが届くことはないのですが、ここの場合は、同時に無料で提供されるホームページスペースに自分のホームページを作る必要があります。さらに3ヶ月毎に更新をするというのも条件となっています。ここで作るホームページにはバナーと呼ばれる広告が表示されて、その広告収入で運営されている会社なんです。当時、私は旅行関係のページを作っていましたので、まさに自分にはうってつけのサービスでした。
現在はページを閉鎖(移転)してしまったんですが、跡地には「工事中です」とひとこと表示するようにしておいて、それを数ヶ月に1回「工事中だよ」に書き換えたりして、地道に更新を続けて、アドレスを消されないようにしています。
無料サービスを使う以上、どうしても制約というかデメリットはあります。この手のサービスにはいろいろなタイプのものがあるんで、ご自分にあったサービスを探してみてください。検索エンジンで「転送 メール 無料 サービス」などで探せばいっぱい出てくるはずです。
参考になるサイトをひとつだけ紹介しておきます。
無料サービスリンク集 |
メニューがいっぱい並んでますが、《無料アカウント》というところの《WEBメール》《転送メール》《POPメール》という項目がメール関係です
2.知らないうちに漏れている個人情報
●ホームページを見ただけで漏れる個人情報 IPアドレス
インターネットを使っていると、あなたの知らないところでいろいろな情報が流出しているという事実をご存じでしょうか? あなたの側からなにも発信しなかったとしても、たとえばどこかのホームページに接続しただけで、IPアドレスというあなたを特定する鍵となる情報が相手方に伝わっているのです。
インターネットはインタラクティブなシステムです。たとえばホームページを見る場合は、http://www.*****.com/と入力すると、そのURLの場所までの経路が自動的に確立されます。電話と例えるとわかりやすいかも知れませんが、つまりいくつもの接続点を通すものの一本の回線で継がっているということです。
こちらから「あなたのサイトに置かれているデータをこっちに送ってくれ」という要請に応えて、相手のホームページのホストコンピュータが、データ転送をはじめます。つまり相手にはこちらのコンピュータの所在を把握しているからこそ、それが可能になるわけです。
その際、所在を表わす情報として送られているのがIPアドレスといわれるものです。インターネット上の番地のようなもので「210.145.194.***」というような数字で表わされます。インターネットに接続されているすべてのコンピュータにはこの固有の番号が割り振られています。ウェブサイトを表わすURLというのは、このIPアドレスをわかりやすく人間の言葉に置き換えたもので、実はコンピュータ内部では、たとえば http://www.****.com/ を http://210.145.194.***/ というようにIPアドレスに置き換えて、データ転送やその要求を行なっているんです。
IPアドレスがどんなものかというのはなんとなくわかってもらえたと思います。このようにホームページに接続すると確実に自分のIPアドレスは相手のホストコンピュータに伝わっているわけですが、それをホームページの管理者が把握しているかどうかは、その管理者次第です。
というのは、ふつうにホームページを作っただけでは、ホームページ設置者はIPアドレスを検出することはできません。そこにJavaやCGIと呼ばれるプログラムを組み込んで初めてIPアドレスを取得できるようになります。
それは決して特殊なことではなく、すこし熱心なホームページ管理者なら、自分のサイトの利用状況をチェックする意味で、「アクセス解析」を行なっていることがよくあります。そのプログラムが設置されているサイトなら、間違いなく管理者はあなたのIPアドレスを把握しています。
●IPアドレスからなにがわかるか?
で、そのIPアドレスをはじめとする情報からなにがわかってしまうのかということなんですが、まあ、まっとうなパソコンユーザーであるかぎり、特に問題になるようなことはありません。
ホームページへのアクセスを通して、自動的に相手に伝わる情報は、「使用プロバイダ名」「接続ポイントのリモートホスト名」「あなたの住んでいる大まかな地域」ということだけです。(その他、OSの種類、ブラウザの種類、リンク元のURLなんかもわかりますが)個人名や住所、メールアドレスなどが直接知られることはありません。
しかし、だからといってネット上では匿名性が保たれているかというと、そういうわけではなく、接続時刻とIPアドレスを、プロバイダの接続記録(ログ)と照らし合わせれば、確実に個人を特定することができます。そういったことができるのは通常はプロバイダ管理者だけで、守秘義務によって守られていますが、犯罪に関わる場合など、警察からの要請で情報提供することはあり得ます。
ですから、警察沙汰になるようなことをしないかぎり、IPアドレスが元であなたの住所・氏名・メールアドレスが第三者に漏れる心配はありません。
それにIPアドレスというのは、プロバイダ経由でネットを利用している場合、プロバイダへ接続するたびに新しい番号が割り振られています。ですから、いつでも自分固有の番号というわけではないので、リモートホストまでは特定されても、それ以上の追求は素人にはなかなかできません。
ただし、プロバイダではなく大学や会社のパソコンからアクセスしている場合、間違いなく学校名・会社名はわかりますし、学校など常時接続している環境では、だいたいIPアドレスは固定されています。ですから、かなり細かく個人を特定されることになります。学校や会社からは不用意なインターネット利用はしないようが無難です。
さらにIPアドレスやリモートホストが特定されることで生じる問題とすれば、細かいところでは色々あります。たとえば、どこかのホームページの掲示板に書き込みをしたとしましょう。そこでハンドルネームを変えて一人二役を演じたとします。でもページ管理者がログを見ればIPアドレスが同じなので、同一人物だとバレバレです。あとよくある「成りすまし」もバレます。
さらには、よくある「掲示板荒し」というヤツ。掲示板に誰もが不快に思うような発言を繰り返した場合など、管理者からあなたのプロバイダに通報が行って、プロバイダ管理者から警告が来ることもあります。
ですから、匿名だからと思ってインターネット上で不用意な言動はしないほうがいいでしょうね。
●IPを隠すには ― プロキシサーバの利用
意味もなく、自分の所在が漏れているのは気分が悪いもの。そこでIPを隠してホームページに接続する方法があります。プロキシサーバを経由するという方法です。
通常は自分のプロバイダのホストコンピュータが、接続先への要求データを出すのですが、それを代行してくれるタイプのサーバがあります。それをプロキシサーバといっています。
まず、そういったプロキシサーバに接続してから、目的のサイトにつなげれば、自分の利用しているパソコンが本来持っているIPアドレス情報は伝わらず、プロキシサーバのデータだけが相手に届くことになります。これで一応は身元を隠すことができます。
ただ、一応と書いたのは、そのプロキシサーバの情報は相手方に伝わっていますから、そのプロキシサーバの管理者に問い合わせれば、あなたの本当の接続元の情報はわかってしまいます。よっぽど犯罪に関わるような場合でなければ、そこまで追求されることはありませんので、手軽に個人情報を守る手段としては有効でしょう。
プロキシの設定は、ブラウザなどの設定を変えることでもできますが、気軽に使えるのが下記のウェブサイトを利用する方法。下記のサイトにアクセスすると、真ん中にURLを入力する画面がありますので、そこに訪問したいサイトのURLを入力すると、しばらくするとそのサイトが表示されます。
その状態では、プロキシ経由になっていますので、あなたの情報は直接は一切漏れていません。個人情報流出が気になる方は利用してみてください。
ただ、このサービスを使って悪さをする人が多かったために、大手の掲示板サービスなどではアクセス制限を掛けていて、使えないことがあるようです。ちなみにうちの掲示板もたぶん不可です。
